2017年2月26日日曜日

パンケーキの日、フランスでは仮装の日



 
パンケーキの日、というと何だかかわいい感じがしますね。

アメリカやイギリスなど英語圏の国で、毎年この日にパンケーキを食べたり作ったりします。
今年は2月28日の火曜日。

毎年変わるのは、満月の日と関係あるからなんです。
ちょっとややこしいですが、3月21日の後の満月の、そのまた後の最初の日曜日が復活祭で、復活祭の47日くらい前の火曜日がパンケーキの日だそうです。

この日の後、本来キリスト教では肉を食べない日が続きます。
その前に栄養たっぷりなものを食べておこうということで、卵やミルクを使ったパンケーキを食べたのですね。

今では、肉を食べないという習慣は殆ど守られていません。
でも、パンケーキの日は守られています! 

フランスでは、この日はMardi Gras, つまり「脂っぽい火曜日」と呼ばれています。
(英語でも、フランス語のこの言葉も使っているようです。)

翌日から肉を食べられない、ということをしばし忘れて仮装をして楽しむ日でした。
そのパーティーを carnavalと言います。
そう、それを何週間にもわたってやるのがイタリアのカーニバルです。
南米のカーニバルも有名ですね。

フランスやベルギーでは、この日に仮装するのは主に子どもたち。
幼稚園や学校でも、仮装してクレープを食べます。

仮装はおもちゃ屋さんなどで売っていたり、親が作ったりします。

私も子どもが小さいときは、ハチさんや恐竜くんの仮装を作ったのですが、今どこにあるのやら・・・

2017年2月18日土曜日

上司と部下の関係、親子の関係、同じじゃないけどどっか似ている



上司には考えることがどっさり。

一生懸命仕事をしてさえいればいいってもんじゃありません。
部下を育てるのも大事な仕事のうち。

優秀な部下が会社を辞めてしまうのでは、どうしようもありません。

Tabi Labo に、「優秀な部下が仕事を辞める9つの原因」という記事がありました。

当たり前で大切なことばかりです。

原因の一つは、過労で燃え尽きてしまうこと。
スタンフォード大学の研究によれば、労働時間が週55時間以上になると、生産性が大幅に落ちるそうです。
Tabi Labo の別の記事では、週50時間以上になると、時間当たりの生産性がガクッと落ちる、となっていました。
残業のやりすぎは生産性の低下につながるということですね。

その他に、上司が約束を守らず、信頼できないというものもありました。

これ、親子関係や先生と生徒との関係にもそのままあてはまりますね。

ママは約束を守ってくれなかった・・・
そんな経験が何度もあったら、親の言うことなんてどうせ嘘だ、となります。
親は子どもに約束をしたら、極力守る(逆に言うと、できない約束はしない)ようにするのがお勧め。
小さな時からそうしていれば、大きくなってからも信頼関係が続きます。

上司にせよ親にせよ、約束を守らないということは、知らず知らずのうちに、部下や子どもに「約束を守る必要はない」というメッセージを伝えていることになります。

どうしても約束を守れなくなったら、理由をきちんと伝えることです。
それでもがっかりするでしょうが、何も言わないのとは全然違いますよ。

嘘をつくのも同じことですね。
もちろん、生まれてから今まで一つも嘘をついたことがありません、なんて言う大人は信用できませんが。

自分の権威を守るために嘘をつく人もいますが、そんな風に保たれた権威は続かないものです。

嘘だということがばれたら、信頼関係の回復はとても難しくなります。

あれが嘘だったんだから、これもきっと嘘だろう・・・

部下に嘘をつかれたくなかったら、自分がまず嘘をつかないこと。
子どもに約束を守ってほしかったら、自分がまず約束を守ること。

部下や子どもが嘘をついてしまうもう一つの原因として、上司や親が極端に厳しいときがあります。

小さな過失に不釣り合いな大きな罰や叱責を受けていると、「これは言わないでおこう」と思ってしまうのが人情。

もちろん、どんなに怒られても本当のことを言わなければならないのは確かです。
でも、お互い聖人ではありませんからね。

嘘をつかせたくなかったら、「話を聞く」という姿勢を見せておくことです。
どんな言い訳も受け入れろ、というわけではありません。
問題が生じたら、小さいうちに相談に来い。
大きな問題が生じたら、一緒に解決しよう、と。

2017年2月16日木曜日

保育園落ちるのは日本だけじゃなくて



私はパリで保育園落ちてました。

仕事のミーティングに子連れで行ったこともあります。

ただ、それができる場合とできない場合がありますよね。

フランスは先進国の中で出生率が高いです。
そのため、日本のテレビなどでフランスの子ども政策がうまく行っているように報道されることもあります。
が、生まれた子どもを社会でどうやって大事に育てていくかという問題は、出生率とは別です。
さらに、子どもが伸び伸びと育っているかどうかはまた別です。

パリでは、保育園を確保するには妊娠前から探さないとダメだと言われました。
地方は違うと思いますが。

日本版ハフィントンポストに、フリーランスの保活の話が載っていました。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/02/15/freelance-hokatsu_n_14763608.html?ncid=tweetlnkjphpmg00000001

フリーランスの保活は、フランスでももちろん大変です。
友人のフランス人も苦労していました。

ただ、フリーランスでも加入できる組合とかがあって、友人はその書類やら、そのほか山のような書類を提出して、ようやく認められたそうです。

少子化対策と子育て支援。
どちらも必要です。
親のためだけでなく、子どものためだけでもなく、社会全体に関わることなのだから。








2017年2月13日月曜日

癌になると無料で治療が受けられるフランスは普段の医療費が高い 2


フランスではクリニックによってずいぶんと料金の差があります。
パリは地方よりずっと高いようです。
同じパリでも場所によって違います。
私は初めての小児科で1万円近くかかってびっくりしましたが、もっと安くすむところもあります。
フランスで医者にかかるなら、前もって調べてから行くことをお勧めします。

また、小児科や眼科、皮膚科などは「専門医」であるから上乗せしていいということになっています。

ですから、赤ちゃんの具合が悪くなったとき、気軽にお医者さんにかかることはできません。
特に、私がパリで子育てをしていた2003年当時は保険料が後から戻ってくる仕組みになっていたので、とりあえず全額払わなければなりませんでした。

そうはいっても、日本で癌で入院した場合の治療費や差額ベッド代を見た時はショックでした。
差額ベッドは何十年も前から問題になっているのだから少しは改善したのかと思っていたら、とんでもないですね。
病気によっては病院から個室を指定されてしまうのに、好きで個室に入るわけでもないのに・・・

フランスのシステムも、日本のシステムも一長一短です。
予防や普段の治療代に投資すれば、未病が重病になるのを防げることも多いでしょう。
一方、重病にかかって高額な医療費が払えなかったら悲惨そのものです。払えても、貯蓄がなくなってしまうではありませんか。
病気にならなくても、不安から消費より保険や貯金にお金を回そうとする人が増えます。

重病になってもお金の心配はしないでいいこと。
普段から気軽にお医者さんに行けること。
どちらも大切ですよね。

その点、福祉が充実している北欧などはどうなっているのでしょうか。










2017年2月12日日曜日

癌になると無料で治療が受けられるフランスは普段の医療費が高い



先日、保険について教えてもらう機会があり、いろいろ考えてしまいました。

フランスの義母が癌にかかった時、治療費も入院費も無料でした。
フランスでは、癌やその他の難病にかかると国が保証してくれるのです。

日本では大病すると大金が飛んでいくので、がん保険などに入る人が多いですね。

その点フランスは安心・・・でしょうか。

フランスでは、普段の医療費が馬鹿になりません。
東京都のように子どもの医療費は無料などということは考えられません。
だから、普段から気軽に医者に行くというわけにはいかない人たちもいます。
下手をすると、小さな病気で医者に行くよりも、無理を重ねて癌になった方が安いということになります。

もちろん、重病になれば働くことができなくなりますから、働ける時は医療費を払い、動けなくなったら国のお世話になるというのは理にかなっています。

ただ、癌の治療費と軽い病気の治療費では桁違いです。
国の財政を考えると、大きな病気にならないうちにケアーした方が軽い負担ですみます。
もちろん、個人の人生にとってもそうですよね。
只だからといって、入院したい人がいるでしょうか。

私の子どもが赤ちゃんだった時、フランスで乳児の病気が流行り、命を落とすケースも報告されました。

その病気が風邪の症状から始まると聞いて、なぜ先進国で風邪をひいた赤ちゃんが大勢死んでしまうのか理解できませんでした。

その理由は、初めて小児科にかかったときにわかりました。

私の子どもはごく普通の風邪で、特別な検査も何もしませんでした。
それでも薬を合わせて1万円近くかかったのです・・・
(つづく)






2017年2月8日水曜日

バレンタインデーといえば欧米でもチョコレート?


日本のバレンタインデーの謳い文句で、「この日だけは女性から男性に愛を告白していい」というのを見たことがあります。

欧米ではそんなことは言いません。

恋人同士や夫婦、片思いの人が、相手に何かしらプレゼントをしたり、デートしたり、色々です。

おいしいチョコレートはもちろん人気の贈り物の一つ。
その他に花やアクセサリー、洋服など、誕生日や記念日に贈れそうなものなら何でもいいのです。

女性だけがプレゼントをするわけでもありません。
男性から女性に贈ったり、お互いに贈りあったりします。

ですからもちろんホワイトデーは存在しません。

「バレンタイン」という発音は英語読み。
バレンタインデーの元になった聖人はローマ帝国下の聖職者で、ウァレンティヌスと言うようです。
なぜ聖ウァレンティヌスの日に恋人たちがプレゼントを贈りあうのか?

一説によると、当時のローマ皇帝は、士気が下がるという理由で兵士の結婚を禁止していた。
しかしウァレンティヌスは結婚を望む兵士たちを憐み、式を執り行っていた。
それが皇帝の耳に入り、彼は処刑された。
それでウァレンティヌスは恋人たちの守護聖人となったということです。

日本では、来日していた外国人が戦前からバレンタインデーを祝っていたようです。
日本チョコレート・ココア協会のホームページによると、昭和11年に神戸のモロゾフ製菓が英字新聞にバレンタインデー向けの宣伝を出しているとか。

日本人向けには、1950年代に東京のメリーチョコレートがバレンタインデーのイベントを行ったようです。
1960年には森永製菓もマスコミを通じて大々的に販促。
こうしてバレンタインデーは日本の年中行事の中に組み込まれていきました。

神戸市は日本のバレンタインデー発祥の地ということで、聖バレンタイン殉教の地であるイタリアのテル二市から1992年に愛の像を贈られたそうです。

ベルギーに暮らしていたとき、小学生たちもこの日には学校にプレゼントを持っていっていました。
暴れん坊の男の子がめかしこんで、意中の女の子に花束を贈ったりしていたようです・・・









2017年2月4日土曜日

コミュニケーション能力とは何なのでしょう




コミュニケーション能力という言葉をよく聞きます。

何をもってコミュニケーション能力と言うのでしょう。

十の異なる文化があれば、十の異なる返事が返って来そうですね。

そもそも、コミュニケーションとは何でしょう。

英語のcommunicationの語源はラテン語のcommunicare。

何かを共通のものとする、シェアーするという意味があったようです。

ということはつまり、コミュニケーションとは一方通行のものではないのですね。

何かを伝達し、ある情報を共有のものとすることがコミュニケーションであるならば、発信するという行為と受信するという行為の両方が含まれているはず。

単にはきはきものが言えるとか、大きな声で挨拶ができるとか、一目(一耳?)でわかることだけがコミュニケーション能力ではないでしょう。
お話が上手=コミュニケーション能力とは言えないでしょう。

口下手でもコミュニケーション能力が高い人はいると思います。

お話が上手なのはそれはそれで強みになりますが、コミュニケーション能力の一部に過ぎないのでは。

時には黙ることも、有効なコミュニケーションとなるのですから。