2017年9月30日土曜日

日本のいじめとフランスのいじめはどう違うか -1-

よく日本ではいじめがある、とよく言う。

そしてそれは本当だ。

では他の国にはいじめはないかというと、他の国にもいじめはある。

ユニセフの「イノチェンティレポートカード11 先進国における子どもの幸福度」という調査を見ていて、ちょっと驚いたことがある。

「過去数カ月間に学校で1回以上いじめられたと答えた11歳、13歳、15歳の子どもの割合」というタイトルのグラフがある。

 このグラフでは、日本は27.4%となっている。
比較対象となっている30カ国の中で、この数字は12位。
アメリカは日本と殆ど同じで27.5%。
ドイツ、フィンランドは何と日本より多く、それぞれ30%と30.1%。
フランス、34%、ベルギー37.7%である。

日本の子どもたちにした質問と、他の国の子どもたちにした質問はちょっと違っているようだし、 調査の仕方によっては違う数字も出てくるだろう。

フランスで子育てをした私にとって、「いじめられたことがある」と答えたフランスの子どもの割合が日本より多いのは、別に驚くことではなかった。
 
私が改めてハッとしたのは、いじめられたことがある子の割合と自殺数のギャップである。

「いじめられたことがある」と答えた子はフランスの方が少し多いが、自殺にまで至るケースは、ニュースを見ているかぎり、日本の方がずっと多い。

これはどうしてなのか。

自殺さえしなければいいというものではない。
いじめられてトラウマを背負ってしまうことも少なくない。

ただ、取り返しがつかなくなるという意味で、とりあえずは自殺だけでも無くしたい。
だから、自殺するほど追い詰められてしまう苛烈な状況を無くしたい。

これから数回にわたって、私が自分の子どもを通して体験したフランスやベルギーのいじめと日本のいじめの違いについて、まとめていこうと思う。




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