2018年10月30日火曜日

ハロウィン!ハロウィン?渋谷で軽トラックが倒された!


なぜここまで加熱してしまったのか?

と考えてみると、ハロウィンがかつての祭のような役割を担っているからかもしれない。
日本各地に残る奇祭とハロウィンの違いはなにかと言えば、祭には社会のコンセンサスがあるけどハロウィンにはない、この一つに尽きるだろう。

祭の役割の一つは、一年間真面目に働いてきた人たちが一年に一度羽目を外すことでもあった。
普段真面目に働いているからこそ、羽目を外す時は思い切り外す。

コンセンサスのない「祭」の真ん中に迷い込んでしまった軽トラックには心から同情する。
持ち主の方がきちんと弁償してもらえますように。

トラックをひっくり返してしまった人たちは、今頃我に返って青くなっているかもしれない。
みんなで盛り上がって我を忘れてしまうことを「集団心理」という言葉で心理学者は説明していたけれど、 日本社会で育った人達には、集団心理に陥りやすい人が多いようだ。

イジメの問題もこれと関係しているのだろう。

日本でも、何らかの意味でマイノリティの意識を持っている人は、「みんなの盛り上がり」に乗れないという経験があり、 集団心理に陥りにくい面を持っていることがある。

しかし、「みんな」に加われなかったからこそ、加われる場面では思い切り加わってしまうという人もいるかもしれない。

非行を激減させたある中学校の校長が言っていた。
人は一人でいる時に子どもから大人になるのだ、と。 
みんなでワイワイ言っているときに成長するのではない。

だが、授業が終わってからも夜7時近くまで学校にいて、週末も試合に出かけていくような生活の中で、個を養う時間がどれくらいあるだろう。

大人になっても個が成熟していなければ、集団の中で我を保つのは難しい。

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