2018年5月5日土曜日

5月1日はメーデーであると同時にスズランの日 - フランス - 2

今日は子どもの日であると同時に端午の節句。

子どもたちにとって楽しく健やかな日となりますように!

さて、前回のブログの続き。

5月1日にスズランを贈るという古い風習が消えた後で、なぜメーデーをきっかけに復活したかについて。

フランスで最初にメーデーのデモが行われたのは1889年。
その3年前の5月、アメリカではデモの参加者が警官によって射殺され、警官の側にも死者が出た事件があった。

当時の工業国では、一日に10時間から12時間働くのが当たり前だった。
もちろん、フランスにもバカンスなどはなかった。
彼らが要求していたのは一日8時間の労働と日曜日のお休み。
それだけ。

ところが1891年、フランスでも警官の発砲によってデモの参加者が9名犠牲になるという事態に。

これをきっかけに、5月1日は労働者の権利を巡る闘いのシンボルとなる。



デモの参加者は当初、赤い野ばらをボタン穴に差していたそう。

この野ばらが、かつての習わしを思い出してスズランに代わったという説がある。



一日8時間労働という決まりが国会を通ったのと同年の1919年、メーデーはフランスで祝日となる。

ベルエポックの時代には、5月1日に有名デザイナーがお針子や顧客にスズランを贈ったとか。

クリスチャン・ディオールがスズランをメゾンのシンボルとしているのも、そこから来ているに違いない。


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