2014年5月19日月曜日

フレンチ・ボーイにご用心

留学先で会ったベルギーの女の子は、こんな話もしてくれました。

私と彼女は、二人とも、フランスの地方都市で夏期講座を受講していました。

ある日、彼女が一人でカフェに座っていると、近くのテーブルにいた男性が、自分を見ているのに気がつきました。

いえ、「見ている」などというものではなく、じぃっと見つめているようです。全く目を放さずに‥

怖くなった彼女は、急いで勘定を済ませると、カフェを出て、早歩きで立ち去ったとのこと。

実は、フランスではよくあることです。

私は、初めてフランスに来る前、フランス人の先生に、生活習慣についても色々と聞いていました。

フランス人の男性は、カフェや公園で気に入った女性を見つけると、サインを送るために、じっと見つめ続けることがあります。特に、女性が一人でいる時に。

見つめられた方は、無視するか、愛想のいい顔をするか、選べばいいのです。たいていの場合、完全に無視すれば、それが意思表示となり、やめてくれます。読書に夢中のふりをして顔も上げないとか、何か書いているふりをする、とか、電話をする、とか‥

「あ、ぼくもその本読みましたよ」なんて、話の糸口を掴まれてしまうこともあるかもしれません。もちろん、話してみて楽しければ、おしゃべりすればいいのです。そんな風に出会うカップルや友達もいます。

話をして、電話番号やメールアドレスを聞かれ、教えたくなければ、はっきり断ればいいだけのことです。

女性の後をつける男性もいます。

先生が授業でそう言ったとき、私たち日本人の生徒は皆、「えーっ」と声を挙げたものです。先生はフランス人の男性でしたが、 「確かに、お行儀のいいことじゃないのは認めますよ。でも、変態とか、そういうんじゃないんです!わかりましたね!」 と、やたら弁明っぽかったので、 堅物に見えるこの先生も、きっと、若い頃は同じことをしたのね、と思ったものです。

フランス人の女性の先生は、 「カフェや公園で、一人でのんびり座っていることができないの。年齢に限界があるのかどうかもわからない。日本では、女性が一人でいても放っておいてくれるから楽。」 と言っていました。彼女はすてきな人だけど、特別きれいとか、目を引くタイプというのではありませんでした。

ですから、もしフランスで(イタリアでもきっと同じでしょうね)、じっと見つめられたり、後を付けられたりしても、やたらと怖がったり、または、モテたと思って喜んだりする必要はないのですね。

いやだったら、「用事があるんです」と言って、はっきり断ればいいのです。

ただ、人気の無いところで後を付けられたりするのは、やはり心配です。誰かに付けられていると思ったら、(たとえその人がアナタのタイプでも!)人気の無い道には行かない方がいいでしょう。

話は変わりますが、パリの通りで、物取りに脅され、結婚指輪から何から全部取られたという日本人もいます。

やたらと怖がることもないけれど、注意は怠らない方がいいということなのでしょう。

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