2017年10月4日水曜日

日本のいじめとフランスのいじめはどう違うか -3-



日本を含め、アジア・アフリカでは、年上の子が年下の子の世話をするようしつけられていることが多い。
それが高じると上の子に不満が溜まってしまうこともあり、やりすぎは考え物である。
ただ、そのおかげもあってか、体の大きな小学生が幼い幼稚園児を殴るなどのいじめはあまりない。
ないとは言わないが、教育現場でそのようないじめが起こるのは珍しい。
フランスでは、力の勝る年上の子が年下の子に暴力をふるうのは、よくある話だ。

幼稚園と小学校が一貫校となっているところも多い。
かつては休み時間に同じ校庭で3歳から12歳までの子が遊んでいたので、小さな子どもたちにとって、幼稚園に行くというのは厳しい試練だったらしい。

「ぼくには大きいお兄ちゃんがいる」と言って年上の子からのいじめを逃れようとした子もいると聞いた。

フランス人の夫は、子どものころ妹や弟をかばうのに忙しく、休み時間に遊んだ覚えがないという。

現在では、幼稚園児が遊ぶスペースと大きい子たちが遊ぶスペースを分けているところが多い。

私たちが子どものために幼稚園を選んでいた時も、宣伝文句として、「小さなお子さんたちの遊び場には大きい子どもたちは入れませんから安心ですよ。」と言われた。

私には最初、何のことだか分からなかったのだが。 

フランス人である私の姪は、校庭で大きな子にぶつかられ、腕の骨を折ったことがあった。
「わざとではなかった」という報告だった。
母親である義妹はその説明を信じていたようだったが、私の夫はわざといじめたに違いないと思っているようだった。
自分自身の厳しい子ども時代を思い出してのことだろう。
どちらが真実かは、わからない。

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