2017年10月6日金曜日
日本のいじめとフランスのいじめはどう違うか -4-
自分よりずっと体の大きな子どもに暴力を振るわれるのは、どんなにか恐ろしいだろう。
そんなことは絶対に起こらないようにしてもらいたい。
国際調査で「いじめられたことがある」と答えたフランスの子どもの割合が、日本より多いのも不思議はない。
それなのに、日本の方がいじめによって自殺してしまう子どもの割合が多いのは、どうしてだろう。
いじめられる子の立場に立って、できる限り想像してみよう。
まず、フランスなどの伝統的ないじめ。
フランスにも他のタイプのいじめもあるが、とりあえず、こんな状況を考えてみよう。
自分より圧倒的に体力に勝る大きな子どもにぶたれたとする。
痛い。
怖い。
泣くかもしれない。
力の差が明らかだから、仲間は助けてくれない。
でも、仲間は見ている。
彼らは同情するだろう。
「大丈夫?」と後で慰めてくれるかもしれない。
「怖いね。」「ひどい奴だね。」と言い合うかもしれない。
先生か親に知られれば、自分をいじめた者が罰せられるのは明らかだ。
次に、よく取り上げられる日本の学校でのいじめ。
あなたをいじめるのは、仲間であるはずの同じクラスの子どもたちだ。
彼らはあなたには何の価値もないと言う。
ほかの全員がその通りだと言う。
誰もあなたの側に立たない。
誰も慰めてくれない。
味方は一人もいない。
あなたには居場所がない。
それが毎日続くと、自分は本当にダメな奴なのかもしれないと洗脳され始める。
家に帰れば味方がいるかもしれないが、平日、起きている時間の大半を過ごすのは、家ではなく学校である。
一人でも味方をしてくれる人がいれば、人間は生きていけるのかもしれない。
全ての人があなたのことをウザイと決めたとき、人は本当に追い詰められるのかもしれない。
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