2018年1月20日土曜日

相撲からジャズまで


日本人とアフリカンアメリカンというと、もう一つ思い当たることがある。

パリでジャズの専門家の家に行ったとき、本棚に日本語のジャズの本が並んでいた。
実はそれは目録のようなものらしく、日本語が読めない彼は、英語の人名やアルバム名を調べるために使っているらしかった。
彼は、日本には重要なジャズの本があると言っていた。

そのとき私は、前に感じたことを思い出した。
ジャズの時間感覚は、伝統的な西洋の時間感覚とは違う。
むしろ日本の禅の感覚と近いのではないか、ということだ。

別の日本人は、やはりフランスで別のジャズ蒐集家に、日本に行ったらこういう本を買って送ってくれと頼まれたという。

日本は近代以降、西洋から多くの文物を取り入れた。
カレーライスだって、インドから直に伝わったのではなく、ヨーロッパ経由だという。
そういえば、インドではカレーにライスではなくナンを添えるのが主流なのでは。

ジャズにしても、アメリカの白人が取り入れたからこそ、日本に伝わったのにちがいない。

でも実は、ジャズを直接理解できるような文化的素地が日本には元々備わっていたのかもしれない。


<広告>

0 件のコメント:

コメントを投稿