2017年7月1日土曜日

東京都知事、海外の反応

小池百合子氏が都知事になった時の海外の反応を振り返ってみました。

まずフランス、ルモンド紙。 

 「アラビア語は喋るが極めて国粋的な新都知事、「大改革」をもたらしたいと語る」

外国語が話せれば国際派、ではないというわけか。

次いで、ジャパンタイムズは選挙戦を分析し、

「 小池氏は巧妙に、自分が「一人で闘っている」ことを強調した。たとえ火あぶりになっても進み続けると誓い、15世紀のフランスのヒロイン、ジャンヌダルクに自らをなぞらえることさえした。
このアプローチは明らかに彼女に有利に働いたようだ。」

ジャパンタイムズとニューヨークタイムズは、ご存知のように緊密な関係にあります。

ジャンヌダルクといえば、安倍首相も当初、稲田朋美氏をジャンヌダルクにたとえていました。
フランスの新聞は、「ジョークですらなくジャンヌダルクを持ち出し」と書いていました。
顔を赤くするのは私一人でしょうか。

ニューヨークタイムズは、

「日本のガラスの天井を破るもフェミニストの中には懐疑的な意見も」

と述べ、小池氏の支持母体がきわめて保守的な団体であることを挙げています。
女は家にいるべきという主張とどう折り合うのか?
この記事で紹介されている二人のフェミニストのうち、一人は、
政治的立場には賛成できないが、彼女のような女性が日本にいると世界に知ってもらうことに意義があると語っています。
もう一人は、小池氏は排他的すぎる、単に女だからという理由だけで投票することはできないと言っています。

アメリカでグーグルニュースなどにも取り上げられるウェブブログ、メタフィルターには、

「彼女は強硬な国粋主義者。
自分をサッチャーやヒラリー・クリントンと比べるのが好きだけど、クリントンと似ているところなんて一つもない。
 彼女は移民が日本にいるのが嫌なんだ。」

マイノリティーに人気のあるヒラリー・クリントンとは大違い、サッチャーだって差別的言動をしたりはしなかった、と手厳しい。

どんなに緑のお洋服を着たところで、
タカ派であることは隠せない。
その点で小池百合子氏は、ヘイトスピーチを言論の自由だとか言っていた前任の舛添氏や安倍首相と何ら変わるところがないということでしょう。
あの時は、欧米に怒られてからやっと取り締まりに乗り出したものでした。 

今のところ東京は課題山積で、タカ派の面を発揮しているヒマはないようです。
しかし、彼女の過去を見ると、人を裏切ってまで勝ち馬に乗る傾向があります。
常に自分にとって何が得かで動いている。
ということは、タカ派的な面を出すことが自分が生き延びる道だとなれば、ためらわずそうするでしょう。

ルモンド紙原文
  http://www.lemonde.fr/asie-pacifique/article/2016/08/01/la-conservatrice-yuriko-koike-premiere-femme-a-diriger-tokyo_4976840_3216.html#LMWhLBdkSOcoJjrC.99
ジャパンタイムズ原文
 http://www.japantimes.co.jp/news/2016/08/01/national/politics-diplomacy/tokyo-elects-former-environment-minister-yuriko-koike-as-citys-first-female-governor/#.WVWvWstKOhA
ニューヨークタイムズ原文
 https://www.nytimes.com/2016/10/01/world/asia/yuriko-koike-tokyo-governor.html
メタフィルター原文
 http://www.metafilter.com/161342/Traitor-Too-much-make-up-Dressed-as-a-woman-but-a-hawkish-man

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