障がい者施設で19人殺傷 - なぜ
「障がい者は不幸を作ることしかできません」
こう犯人は手紙の中で決めつけていた。
犯人は精神的に危うい人間だったことが報じられているが、一方で、犯行は極めて計画的である。
なぜ犯人はこのような考えに取りつかれたのだろう。
彼が一人で考え出したことなのだろうか。
おそらく理由は一つではないだろう。
ただ、この事件が報じられたとき、すぐにあることを思った。
「障がい者はずるい」という意味のことを、ツイッターなどに書き込む人たちが、少なからずいたということだ。
もちろん、そのように愚痴ることと、人を殺すこととの間には、大きな隔たりがある。
しかし、精神的に危うい人間であった犯人は、このような風潮に影響されたのかもしれない。
だとすれば、犯人だけが残虐なのか、と問いたくなる。
事件の直後に、アメリカやドイツ、ロシアの首相や大統領からメッセージが寄せられた。
だが、今朝になっても、日本の首相が現場にすっとんでいった、という情報はなかった。
「このような差別を断じて許しません。」
と、日本政府の中枢が力強く語る姿はなかった。
このような時にこそ、世間の風潮を、変えるなり、作るなり、できるはずなのに。
海外からの反応を見て、今考えているところなのだろうか。
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