「まあ、すばらしいピアノがあるのね。」
ピアノだけじゃなくて、他にもいろいろ楽器があるんだけど・・・
なんだか自慢になりそうで、言わない方がいいかも。
「この学校、昔は暴力があったのよ。でも、今の校長先生になってから、ずいぶん変わったみたい。」
「いい方に?」
「そう、いい方に。前は、しょっちゅう先生が生徒を怒鳴りつけてたみたい。新しい校長が来てから、先生と生徒がちゃんと話せるようにしたらしいの。今では、困ったことがあったら、生徒が先生に話しに行ける雰囲気になってる。」
「それはいいね。」
「ラッキーだったな。」
「大学も日本の大学に行かせるの?」
「それはわからない。本人が選べるようにさせてやりたい。そのためには、語学をちゃんとやっておかないと。ま、語学だけできてもしょうがないけどね。」
「日本の大学はお金かかるの?」
「かかるかかる。前よりひどくなってる。」
「その点はヨーロッパの方がいいね。アメリカも教育費大変だって聞くけど、フランスやベルギーは、大学がただだから。」
彼女のところは、夫婦ともにお医者さんだから、自分たちは教育費に困るような状況にはありません。でも、彼女は言いました。
「すべての人が、教育の機会に恵まれているのが大事だよね。」
(写真はパリの大学)
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