その前は連日30度を超える暑さ。
そして、更にその前のある朝、公園での出来事。
蓮の花の鉢を通りかかると・・・
「あれ、何?死んでるの?
とんぼのお母さんが卵を産もうとしているの?」
殆ど透明なトンボ。
産卵であれば、水の中に卵を産んだあと、溺れないように急いで飛び立つはず。
このトンボはじっと動きません。
そして、よく見ると、隣に抜け殻が・・・
「このとんぼ、ヤゴから大人になったところなんじゃないかな。
今羽根を伸ばしてるんじゃない?
きっともうすぐ飛び立つよ。」
飛び立つまで見ていよう!
しばらく待っていると、庭師さんが来ました。
「へえ、トンボがいるの。」
と言って、庭師さんは水道の蛇口をひねりました・・・
その時は思いつかなかったのですが、トンボがいる鉢の水位がだんだん上がり始めました。
「このまま行くと、トンボが水に濡れちゃう。」
「その前に飛び立つよ、きっと。」
ところが、ついに水がトンボの尻尾に到達。
私は、どうしようか迷いましたが、子どもはそっとトンボを手に取り、乾いたところに移しました。
しばらくすると、トンボはようやく初飛行をしましたが、すぐに地面にクラッシュ。
ちょっとの間じっとしていましたが、再び飛び上がり、今度はきれいに弧を描きました。
そして、藪の中へ。
子どもにとっては、忘れられない日になりました。
すでに日は高く、暑くなっていました。
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