2018年2月19日月曜日

METOOムーブメントとハリウッドの新しい契約-2-



ハリウッドのMETOOムーブメントを「魔女狩り」だとする意見はヨーロッパにもアメリカにもある。

ところで、ハリウッドの魔女狩りと言うと、すぐに思い出すのはレッドパージ(赤狩り)である。

しかし、この二つは根本的にちがうのではないか。

METOOムーブメントは、これまで声を挙げられなかった被害者が立ち上がったもの。

レッドパージ(赤狩り)は、政府による上からの思想弾圧である。

実際に旧ソ連のスパイがいたのは事実だとしても、貧富の格差に声を挙げたり、労働条件の改善を求めただけでも、「アカ」だとされて仕事を失う恐れがあった。

ハリウッドの脚本家や俳優にも政府から目を付けられた人々が大勢いた。

その影響は大きく、あのチャップリンもハリウッドから追放されてしまった。
劇作家のアーサー・ミラーも疑いを掛けられ、当時妻だったマリリン・モンローまで呼び出された。

話を元に戻そう。

ハリウッドで検討中の契約について、弁護士のリンダ・リヒターさんは次のように言っているそうだ。

「私はMETOOムーブメントに心から賛同しています。
でも、誰かが実際に犯罪を犯したということと、誰かが他の人によって告発されただけでその人を首にできてお金も払わないでいいということは、全く別の問題です。」

この契約には、METOOムーブメントを「魔女狩り」におとしめてしまう危険性がひそんでいるということだろう。

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