2018年3月30日金曜日

一週間に一回は休むということ - 欧米で休むことが大切なもう一つの理由


前のブログで、欧米人が古くから休みを大切にするのには宗教的な背景があると書いた。

現代社会の中では、事情はちょっと違う。

人間らしい生活を送るためでもあるし、家族のためでもあるとはよく言われるところだ。

が、実は自分や家族、自分の会社のためだけではない。

他の会社や店のため、さらにはお客さんのためでもある。

パン屋を例にとれば、フランスの都市部には30歩ごとにパン屋があり、顧客をめぐって争っている。

もしその中の一軒が規則を破って休みを取らなかったら、他のパン屋と公平な条件で争っているとは言えなくなる。

フェアじゃないということだ。

そのパン屋は休みを取らなくても幸せなのかもしれないが、そのせいで他のパン屋も休みを取れなくなる可能性が出て来る。

一軒のパン屋さんのせいで、業界全体が働き詰めとなってしまうかもしれない。

同じような理由から、セール期間にも厳しい規制があった。

リーマンショック以前のフランスでは、セールは夏に一回、冬に一回と決められていた。

四六時中セールをする店があったら、業界全体で値段が下がりすぎてしまう可能性がある。

その結果閉店に追い込まれる店が出たら、消費者にとっても不利益があるというわけだ。

リーマンショック以降この規制は緩められていたようだったが、今はどうだろうか。

休むことは怠けることではなく、フェアーなことである。

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